Ichiぬけた!

転職体験談とセミリタイア目指すあれやこれや

メーカーでの研究職って実際はこんなだよ

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私の前職は研究職でした。研究職ってフラスコで色んな薬品を混ぜるイメージかと思いますが、実際は結構違います。笑 ブラックボックスな研究職の中身を少し紹介してみたいと思います。

 

 

業務内容

実験と打ち合わせ、たまに顧客訪問が業務でした。研究職の目的を簡単に言うと、世の中にない物を作り出すことです。ある分野の課題に対して、色んな人から解決のアイディアを募ったり論文を読んだり自分で考えたり、そしてそれを実験という形で試して課題解決が出来ないか検討する。得られた実験結果に対して、様々な考察をしてまた実験する。そうしてゆっくりとゴールに近づいて行く。そんな感じでした。

あと打ち合わせが異様に多かったです。チームで仕事をしていたのですが、1日に打ち合わせを5件もしたりして、それで1日が終わることもありました。チームで仕事をすると考えの擦り合わせをする必要があり、中々それがうまくいかないので打ち合わせが非常に多かったです。もっと打ち合わせが少なければ仕事が進むのになぁと思っていました。

 

研究職の良いところ

自由度がかなり高い!

実験をどうやるかは自分である程度考えることが出来るし、実験結果の解釈、次にどう進めるかも自分で考えることができます。逆に自分でアイディアを出せないと少し苦しいかもしれませんが、チームで仕事をしていたので、困ったときは相談に乗ってくれる人も居り、あまり困ることはなかったです。働いてる人もフランク、変わってる人が多かったです。

 

実験が楽しい

実験して新しい発見があると、とても楽しいです。ワクワクすると言うのが正確な感情表現だと思います。この実験をするとこんな結果になるんじゃないかと仮説を立て検証する。こんな遊びの延長のようなことしてお金をもらって良いのかなと思うこともありました。笑

 

チームで助け合える

仕事は大体チームプレーでした。良い人に恵まれるととても楽しく仕事ができます。一緒に実験したり、実験結果の解釈について皆でワイワイと楽しい雰囲気な時もありました。一緒に仕事をする人に寄りますが。。

 

外の世界に目が向く

理系の仕事は結構内向きな仕事が多いと思います。理由はお客さんとあまり接点がなく、製品の要素と向き合うことが多いからです。特に生産系の人は殆どお客さんと絡まないですね。研究職は自分の開発したものを、お客さんのとこにもって行って意見を聞いたり、市場調査をしたりといったことがあります。その為、自然と外の世界に目が向きますし世の中の技術開発動向に目が向きます。ライバルは他社という意識ができます。

 

研究職の悪いところ

良いことばかりではありません。何をもって悪いというかは人それぞれですが私の私見を述べます。

 

技術が身につかない

研究職の仕事は実験と知識探索が主体で、その内容は研究分野にかなり依存します。実験のスキルが身についたとしても少し違う研究分野では全く役に立たないといったことがあります。同じ業界分野であれば知識は活かせるのですがそれでも活かせるスキルは少ないです。

 

ビジネス感覚が死ぬ

研究職はその仕事の成果が会社の利益に直結していません。例えば研究が上手くいったとしてもそこから開発して設計して生産してと長いステップが必要になり、例え研究が上手くいっても開発段階になると致命的な欠陥が判明し中止になるもいうこともよくあります。その為、研究に長くいる人は、この研究が会社の利益にどの様に繋がるかといった意識が無くなります。簡単に言うとダラけちゃうんですね。仕事の特性上、納期も緩いですし失敗してもあまり怒られませんし。研究職だった時に周りにそんな残念な人が一定数居ました。

 

ズル賢い人が多い

これは偏見かもしれませんが、やっぱりみんな頭が良く、自分の為に他人を利用することが自然とできる人がいます。研究職はかなり自由度が高いため、やり方の決まった仕事が多くありません。そのため、賢い人のアドバイスに沿って仕事をしていたら、利用されていたということもありえます。自分が貧乏くじを引いたり、泥舟に乗せられることもあります。成果を取られたと言っている同僚も居ました。

 

仕事の意味が見え辛い

新しく世の中の為になるものを開発するのは本当に難しいです。どこでもドアの様な画期的なものを開発できれば良いですがそう簡単にはいきません。うまくいかない開発に縛られ続けたり、どうやったって成功しないようなテーマをやらされたりするとモチベーションが無くなります。研究が成功する確率は千3つと言われており、0.3%の確率と言われています。その為、成果を出したり意味を見出すのは難しい環境と言えるかもしれません。

 

まとめ

研究職っていうと頭の良い人が多くマニアックなイメージかと思います。あながち間違いではありませんが、その仕事内容はかなり特殊です。良い研究テーマを与えられ成果がでれば、やり甲斐のある社会人生活を送れますが、先の見えないテーマを与えられると辛いです。

自分は今になって考えると、研究職はやっぱり楽しかったし、開発した技術が新聞に載ったりするのはとても誇らしかったです。一方、変なテーマを与えられると長い期間我慢が必要なこともあり辛かったです。ただ、そういったことを踏まえても楽しいといえる仕事だったと思います。(また戻りたいなぁ。)